Follow
死後の実務と継承 | 葬儀

喪中はがき文例を続柄別に紹介|父母義父母祖父母の書き方

喪中はがき文例を続柄別に紹介|父母義父母祖父母の書き方

身内に不幸があった年は、年賀状の代わりに「喪中はがき(年賀欠礼状)」を送り、新年のあいさつを控える旨を事前に伝えます。とはいえ、いざ書こうとすると「父が亡くなったときの文面は」「妻の父はどう書けばいいのか」「義父母や祖父母の場合は」と、続柄ごとの言い回しで手が止まりがちです。喪中はがきには決まった構成と作法があり、続柄の表記もある程度パターン化されています。

この記事では、喪中はがきの基本構成と出す時期をおさえたうえで、父・母・義父母・祖父母・配偶者・子・兄弟姉妹といった続柄別の文例を一覧でまとめます。あわせて、夫婦連名やビジネス向けの文例、書いてはいけないこと、寒中見舞いとの違いまで解説します。そのまま書き写して使える例文を集めましたので、ご自身の状況に近いものを選んでお役立てください。

目次

喪中はがきの基本構成と書き方

喪中はがきの基本構成と書き方|喪中はがき続柄別文例

喪中はがきは、おおむね次の四つの要素で構成されます。装飾的な文章は不要で、必要な情報を簡潔に並べるのが基本です。

  1. 喪中につき年賀のあいさつを控える旨(冒頭のあいさつ。「喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます」など)
  2. 誰がいつ亡くなったか(故人の続柄・氏名・没年月・享年)
  3. これまでの厚誼へのお礼・今後のお願い(生前のお付き合いへの感謝と、変わらぬ厚誼を願う言葉)
  4. 結びのあいさつと日付・差出人(「皆様のご健康をお祈り申し上げます」など。日付は差し出す月、もしくは「令和七年十二月」のように記す)

書式面では、次の点を守ると整った印象になります。前文(時候のあいさつ)は省略し、頭語・結語(拝啓・敬具など)は用いません。句読点は付けず、行頭の一字下げもしません。数字は原則として漢数字で表記します。これらは喪中はがきに共通する作法で、続柄が変わっても変わりません。

喪中はがきを出す時期と送る相手

喪中はがきは、相手が年賀状の準備を始める前に届くよう、十一月中旬から十二月初旬までに投函するのが基本です。多くの人が年賀状を書き始めるのは十二月中旬以降のため、それより前に届けることで「年賀のあいさつを控える」という趣旨が相手に伝わります。十二月に入ってから不幸があった場合など、間に合わないときは、無理に喪中はがきを出さず、年明けの「寒中見舞い」で対応する方法もあります(後述)。

送る相手は、ふだん年賀状をやり取りしている人すべてが対象です。故人と面識のない相手にも、自分が喪中であることを知らせる意味で送ります。葬儀に参列していただいた方や、すでに不幸を承知している親族にも、年賀欠礼のあいさつとして出すのが一般的です。葬儀後の一連の手続きや連絡については、死後の手続きに関する記事もあわせてご確認ください。

続柄の書き方の基本

文面で故人を示すときは、原則として差出人(世帯主)から見た続柄で書きます。夫婦連名の場合は世帯主を基準にするため、たとえば夫が世帯主で妻の父が亡くなったときは「義父」または「岳父(がくふ)」と表記します。妻にとっては実の父であっても、はがきの差出人基準では義父にあたるためです。

「義理」と記すことに抵抗がある場合は、「妻○○の父」のように配偶者名を入れて書く方法や、その不幸については連名にせず差出人を一人にする方法もあります。続柄の表記に迷ったときは、まず世帯主から見た関係を確認しましょう。親族の呼び方を整理したいときは、続柄一覧も参考になります。

故人(世帯主から見て)文面での主な表記補足
夫の父そのまま「父」と記す
夫の母そのまま「母」と記す
妻の父義父/岳父/妻○○の父世帯主が夫の場合
妻の母義母/丈母/妻○○の母世帯主が夫の場合
祖父祖父父方・母方を問わず「祖父」
祖母祖母父方・母方を問わず「祖母」
配偶者夫/妻氏名を添える
長男/長女など続柄+氏名
兄弟姉妹兄/弟/姉/妹続柄+氏名

続柄別の文例集

続柄別の文例集|喪中はがき続柄別文例

ここからは続柄ごとの文例を紹介します。いずれも句読点を付けず、漢数字で表記しています。故人の氏名・没年月・享年・差出人名はご自身の状況に置き換えてお使いください。享年は数え年で記すのが伝統的ですが、近年は満年齢で記す例も増えています。

父が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に父 ○○○○が八十二歳にて永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
皆様には良いお年をお迎えになりますようお祈り申し上げます

母が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に母 ○○○○が七十九歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に厚く御礼申し上げますとともに
明年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます
時節柄皆様のご健康をお祈り申し上げます

義父・義母(妻または夫の親)が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に義父 ○○○○が八十五歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚誼に深く感謝申し上げます
明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
皆様のご多幸をお祈り申し上げます

「義父」と記すことに抵抗がある場合は、二行目を「本年○月に妻○○の父 ○○○○が」のように配偶者名を入れて書き換えます。義母の場合は「義母」または「妻○○の母」と置き換えてください。

祖父・祖母が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に祖母 ○○○○が九十一歳にて永眠いたしました
長らくのご厚情に心より御礼申し上げます
明年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます

配偶者(夫・妻)が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に夫 ○○○○が六十八歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
本年中のご厚誼に御礼申し上げますとともに
明年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます

子が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に長男 ○○が永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
皆様のご健康をお祈り申し上げます

兄弟姉妹が亡くなった場合の文例

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に兄 ○○○○が七十三歳にて永眠いたしました
生前のご厚誼に心より御礼申し上げます
明年も変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます
皆様のご多幸をお祈り申し上げます

夫婦連名・ビジネス向けの文例

夫婦連名で出す場合の文例

夫婦連名で出す場合は、文面の続柄を世帯主基準で記し、差出人欄に夫婦両名の氏名を並べます。前述のとおり、妻の親が亡くなったときは「義父」「義母」または「妻○○の父」と書きます。

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年○月に義父 ○○○○が八十歳にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和七年十二月
(差出人 夫の氏名・妻の氏名を連名で記載)

ビジネス(取引先・職場関係)向けの文例

取引先や職場関係者に送る場合は、個人的な事情には触れず、年賀欠礼の旨と感謝を簡潔に伝えます。故人の続柄や氏名を記さず、欠礼のあいさつだけにとどめる形も一般的です。

喪中につき年末年始のごあいさつを失礼させていただきます
本年中に賜りました格別のご高配に厚く御礼申し上げます
明年も変わらぬお引き立てのほどお願い申し上げます
皆様のご健勝とご繁栄をお祈り申し上げます

差出人が個人ではなく担当者個人として出す場合でも、文面は同様にあらたまった表現を用います。社内の慶弔規定がある場合は、それに沿って判断してください。葬儀の流れや関連マナーについては、葬儀に関する記事もご参照ください。

喪中はがきに書いてはいけないこと

喪中はがきに書いてはいけないこと|喪中はがき続柄別文例

喪中はがきには避けるべき表現があります。続柄にかかわらず共通する注意点なので、文例を書き換える際もこの点を崩さないようにしましょう。

  • 賀詞・祝い言葉を使わない:「賀」「慶」「寿」「迎春」などおめでたい語は使いません。「年賀状」も避け、必要なときは「年始状」と言い換えます。
  • 近況の喜び事を書かない:結婚・出産・転居・昇進などの慶事報告は記載しません。喪中はがきは年賀欠礼を伝えるためのものです。
  • 句読点を付けない:「、」「。」は用いません。文の区切りは改行や空白で表します。
  • 前文・頭語結語を省く:時候のあいさつや「拝啓」「敬具」は入れません。行頭の一字下げもしません。
  • 数字は漢数字で:没年月や享年などの数字は、原則として漢数字で表記します。

寒中見舞いとの違いと使い分け

喪中はがきと混同しやすいのが「寒中見舞い」です。喪中はがきは年内(十一月中旬~十二月初旬)に出す年賀欠礼のあいさつであるのに対し、寒中見舞いは松の内が明けてから出す季節のあいさつ状です。松の内は関東でおおむね一月七日まで、関西で一月十五日ごろまでとされ、その後から立春(二月四日ごろ)までの間に出します。

寒中見舞いは、次のような場面で喪中はがきを補う役割を果たします。

状況対応
喪中はがきを出しそびれた年明けに寒中見舞いで欠礼を伝える
喪中を知らない相手から年賀状が届いた松の内明けに寒中見舞いで返礼する
十二月後半に不幸があった喪中はがきは出さず寒中見舞いで知らせる

寒中見舞いの文例(喪中を知らせる場合):

寒中お見舞い申し上げます
ご丁寧な年始状をいただきありがとうございました
昨年○月に父 ○○○○が永眠し年頭のごあいさつを控えさせていただきました
連絡が行き届かず失礼いたしました
厳しい寒さが続きますがどうぞご自愛ください

まとめ

喪中はがきは、「年賀欠礼を伝える冒頭のあいさつ」「誰がいつ亡くなったか」「これまでのお礼」「結び」という四つの要素で構成し、十一月中旬から十二月初旬までに届くよう出すのが基本です。続柄は世帯主から見た関係で書き、妻の親は「義父・義母」または「妻○○の父」と表記します。句読点や賀詞、慶事報告を避けるという作法は、どの続柄でも共通です。

本記事の続柄別文例は、故人の氏名・没年月・享年・差出人名を置き換えるだけでそのまま使えます。出しそびれた場合や、喪中を知らない相手から年賀状が届いた場合は、寒中見舞いで対応しましょう。喪中前後の手続きや供養について確認したい方は、運営者情報もあわせてご覧ください。