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死を遠く感じる領域 | 家系図

ペット家系図の作り方|犬猫の血統書の見方と手順を解説

ペット家系図の作り方|犬猫の血統書の見方と手順を解説

大切な家族であるペットの「ルーツ」を、かたちに残したいと考えたことはありませんか。犬や猫の家系図は、血統を管理するためだけのものではありません。出会いから旅立ちまでの歩みを記録し、その子が確かにここで生きた証を未来へ手渡すための、愛情の記録でもあります。

この記事では、ペットの家系図の作り方を、血統書がある子もない子も含めて網羅的に解説します。血統証明書の見方、自分で家系図を描く具体的な手順、便利なアプリやツール、そして亡きペットを偲ぶ記録としての家系図まで、ペットを家族として尊重する視点で丁寧にお伝えします。

目次

ペットの家系図とは|作る3つの意義

ペットの家系図とは|作る3つの意義|ペット家系図の作り方

ペットの家系図とは、犬や猫の親・祖父母・兄弟姉妹といった血縁関係を図にまとめたものです。人間の家系図と同じように、世代と続柄を線でつなぎ、一族の広がりを一目で把握できるように描きます。作る意義は、大きく3つに整理できます。

1. 血統と健康の管理

純血種の犬や猫では、親や祖先をたどることで、遺伝的な特徴や好発する疾患の傾向を把握しやすくなります。繁殖を考える場合はもちろん、繁殖しない場合でも、その子の体質を理解する手がかりになります。父母やきょうだいの情報を整理しておくと、かかりつけの動物病院に伝える際にも役立ちます。

2. 思い出の記録

家系図は、迎えた日・誕生日・体重・性格・好きだったおもちゃなど、その子だけのエピソードを書き添えられる器です。多頭飼いの家庭では、誰が誰の子で、いつ家族になったのかを一枚にまとめることで、一族の物語が見えてきます。写真を添えれば、世界に一つの記録になります。

3. 供養と心の整理

ペットを見送ったあと、その子の歩みを家系図として残すことは、グリーフケア(悲しみとの向き合い方)の一つになります。名前を書き、過ごした日々を振り返る作業そのものが、心を整える時間になります。亡きペットを偲ぶ記録としての家系図については、記事の後半で詳しくお伝えします。

血統書(血統証明書)の見方

血統書付きの犬や猫を迎えた場合、家系図づくりは血統証明書を読み解くことから始まります。血統証明書は、その子の血統を公的に証明する書類で、人間でいう戸籍にあたるものです。まずは犬の代表的な発行団体である一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)の血統証明書を例に、主な項目を見ていきましょう。

犬の血統証明書(JKC)の主な記載項目

  • 犬名:名前と犬舎名(繁殖者の屋号)を組み合わせた正式名称が記載されます。
  • 犬種・登録番号:登録番号は、JKCを示すイニシャル+犬種記号(アルファベット)+英数字+年号(下2ケタ)で構成されます。犬種記号は、たとえばトイ・プードルがPT、ミニチュア・プードルがPM、ポメラニアンがPOというように犬種ごとに固有の記号がつけられています。
  • 基本情報:性別、生年月日、毛色などが記されます。DNA登録番号やID(マイクロチップ)番号、股関節・肘関節の評価が併記される場合もあります。
  • 血統情報:JKCでは通常、3代前の祖先までを記載した3代祖血統証明書を発行しています。より詳細な4代祖血統証明書もあります。父系・母系それぞれの祖父母、曽祖父母までの犬名がたどれます。
  • 繁殖者・所有者名:その子を繁殖した人と、現在の所有者の氏名が記載されます。
  • 一胎子情報:一緒に生まれたきょうだい(一胎子)の数が、牡牝ごとに記されています。

血統証明書の正式な様式や見方の詳細は、JKC公式サイトの血統証明書のページで確認できます。

猫の血統書の見方と発行団体

猫の血統書も、構成は犬とよく似ています。本猫の名前(キャッテリー名を含む)・猫種・生年月日・毛色・登録番号、そして父母から祖先までの血統がたどれます。発行する団体は犬とは異なり、国際的なものとしてCFA(Cat Fanciers’ Association、1906年設立の世界最古級の団体)やTICA(The International Cat Association、1979年設立で世界100か国以上に支部を持つ団体)が知られています。

日本ではこれらの団体の傘下団体などを通じて、日本語の登録書類が発行されることもあります。血統書の中で赤字で記載されたアルファベットは、その猫や祖先がキャットショーで獲得した称号・成績を表しています。お手元の血統書がどの団体のものか分からない場合は、記載されている団体名や登録番号をもとに、発行元へ問い合わせると確認できます。

家系図づくりの観点では、血統証明書に書かれた祖先の名前・生年月日・毛色をそのまま転記していくことで、正確な家系図の骨格ができあがります。

血統書がない子の家系図の作り方

1情報を集める血統書がある場合は本犬・本猫と祖先の名前・生年月日・毛色・登録番号を書き写す。ない場…2様式(縦か横か)を決める世代を上から下へつなぐ縦系図か、古い世代から新しい世代へ伸ばす横系図かを、並べる頭数…3記号と線でつなぐ各個体を四角や丸で囲み、親子は一本線、つがいは二重線でつなぐ。きょうだいは生まれた順…4情報を書き添える名前のそばに生年月日・毛色・性格・思い出を書き添える。亡くなった子には没年月日を記し…5デジタルで保存・バックアップする完成した家系図を撮影またはスキャンしてデータ化し、クラウドや写真アプリにバックアップ…
図:ペットの家系図の作り方

保護犬・保護猫や、雑種(ミックス)の子には、血統証明書がないことがほとんどです。けれども、家系図が作れないわけではありません。血統書がない子の家系図は、「血のつながり」だけでなく、「家族としてのつながり」を記録するものと考えると、自由に、豊かに描けます。

分かる範囲の血縁を記録する

同じ親から生まれたきょうだいを引き取った場合や、母猫と子猫を一緒に保護した場合は、その血縁関係を家系図に書き込めます。保護団体や里親仲間とつながっていれば、きょうだいの引き取り先の情報を教えてもらえることもあります。分からない部分は無理に埋めず、「不明」としておいて構いません。

「家族の系図」として描く

血縁がたどれない子でも、わが家に迎えたペットたちを一つの「家族」として並べる系図は作れます。先住の子、あとから来た子、いまは亡き子も含めて、わが家で過ごした順に並べ、それぞれの出会いの日や思い出を書き添えます。血のつながりを超えた、その家庭ならではの一族の記録になります。

人間の家系図の基本ルールは、ペットの家系図にも応用できます。記号や線の引き方など、図づくりの基礎を知りたい方は、家系図の書き方|記号・ルール・縦横の完全ガイドもあわせてご覧ください。

ペットの家系図の作り方|5つの手順

ここからは、実際にペットの家系図を作る手順を、5つのステップで解説します。血統書のある子も、ない子も、この流れで進められます。

手順1:情報を集める

まず、家系図に載せる情報を集めます。血統書がある場合は、本犬・本猫と祖先の名前・生年月日・毛色・登録番号を書き写します。血統書がない場合は、迎えた日・推定誕生日・性別・毛色・出身(保護団体やブリーダー名)など、分かる範囲をメモします。きょうだいや親の情報があれば、それも書き出しておきます。

手順2:様式(縦か横か)を決める

家系図には大きく2つの形式があります。世代を上から下へつなぐ「縦系図」と、古い世代から新しい世代へ右から左(または左から右)へ伸ばす「横系図」です。世代数が少なく、一頭一頭の情報を大きく見せたいなら縦系図、何世代も並べたいなら横系図が向いています。並べる頭数と、何を見せたいかで選びましょう。

手順3:記号と線でつなぐ

各個体を四角や丸で囲み、線でつなぎます。人間の家系図のルールを応用すると整理しやすくなります。親子は一本線で結び、つがい(ペア)の関係は二重線で結ぶのが一般的です。きょうだいは横に並べ、生まれた順に整えると見やすくなります。雄・雌を記号や色で区別しておくと、ひと目で関係が伝わります。

手順4:情報を書き添える

名前のそばに、生年月日・毛色・性格・思い出のエピソードを書き添えます。亡くなった子には、旅立った日(没年月日)を記すと、その子の一生がひと目で伝わります。写真を添えれば、文字だけでは残せない表情や愛らしさも記録できます。情報は一度に完璧に揃えようとせず、分かったときに少しずつ加えていく姿勢で十分です。

手順5:デジタルで保存・バックアップする

手書きの家系図は、完成したらスマートフォンで撮影するか、スキャンしてデータ化しておきましょう。紙は破れたり色あせたりしますが、データなら劣化せず、家族と共有することもできます。クラウドストレージや写真アプリにバックアップしておけば、万一の紛失にも備えられます。最初からアプリやパソコンで作る方法もあり、次の章で紹介します。

家系図づくりに使えるアプリ・ツール

ペット専用の家系図アプリは多くありませんが、汎用のツールを使えば、見栄えのよい家系図を手軽に作れます。目的に合わせて選びましょう。

  • 図形作成ツール(Canva・PowerPoint・Keynoteなど):四角や線を組み合わせて、写真入りの家系図を自由にデザインできます。テンプレートも豊富で、印刷やデータ共有も簡単です。
  • 表計算ソフト(Excel・Googleスプレッドシート):頭数が多い場合や、生年月日・体重などのデータを一覧で管理したい場合に便利です。
  • マインドマップ・作図アプリ:枝分かれを直感的に描けるため、世代や血縁の広がりを表現するのに向いています。
  • 手書き+スキャン:ぬくもりのある手書きの味わいを残しつつ、データ化して保存する方法です。アプリ操作が苦手な方にもおすすめです。

どのツールを使う場合も、完成したデータは複数の場所に保存しておくと安心です。ペットとの記録は、かけがえのない財産になります。

亡きペットを偲ぶ記録としての家系図

亡きペットを偲ぶ記録としての家系図|ペット家系図の作り方

ペットの家系図は、いま一緒にいる子のためだけのものではありません。旅立っていった子を偲び、その存在を末永く家族の記憶にとどめるための、静かな祈りのかたちにもなります。

名前を書くこと、それ自体が供養になる

家系図に旅立った子の名前を書き、迎えた日と別れの日を記す。その一連の作業は、その子と過ごした時間を一つずつ思い返す時間でもあります。悲しみのただ中にいるときは、まだ手がつかないかもしれません。けれども、心が少し落ち着いてから書き始める家系図は、その子が確かに家族だったことを、自分自身に確かめさせてくれます。

家族の歴史の中に位置づける

歴代のペットを一枚の家系図に並べると、わが家の「もうひとつの家族史」が浮かび上がります。先代の子、いまの子、これから迎える子。その連なりの中に旅立った子を位置づけることで、その子は過去の存在ではなく、家族の物語を構成する一員であり続けます。これは、ペットロスからゆっくりと回復していく過程で、心の支えになります。

ペットを失った悲しみとの向き合い方については、ペットロスに関する記事や、より広いテーマを扱うグリーフケアの記事もご用意しています。つらさが長く続くときは、一人で抱え込まず、これらの情報も参考にしてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 血統書がなくてもペットの家系図は作れますか?

作れます。血統書がない子は、迎えた日・推定誕生日・性別・毛色など分かる範囲を記録し、わが家で過ごしたペットたちを「家族の系図」として並べる形で作成できます。血のつながりだけでなく、家族としてのつながりを記録するものと考えると、自由に描けます。

Q. 血統証明書をなくしてしまいました。再発行できますか?

多くの発行団体では再発行の手続きが用意されています。団体によって手数料や手続き方法が異なり、元の登録番号が必要になることが一般的です。お手元に登録番号の控えがあれば、発行元の団体に直接問い合わせてください。

Q. ペットの家系図は何世代まで作ればよいですか?

決まりはありません。血統書がある場合は、記載されている3代前(または4代前)までをそのまま転記するのが分かりやすい目安です。血統書がない場合は、分かる範囲で構いません。無理に世代を増やすより、一頭一頭の情報を丁寧に残すほうが、後から見返したときに価値のある記録になります。

Q. 犬と猫で家系図の作り方は違いますか?

基本的な作り方は同じです。違いは血統書の発行団体で、犬はジャパンケネルクラブ(JKC)などが代表的なのに対し、猫はCFAやTICAといった国際団体やその傘下団体が発行します。記載項目(名前・生年月日・毛色・祖先の血統)はよく似ているため、家系図への転記の手順は変わりません。

Q. 亡くなったペットの家系図を作るのはつらいです。どう向き合えばよいですか?

無理に急ぐ必要はありません。悲しみが深いうちは手をつけられなくて当然です。心が少し落ち着いてから、写真を眺めながら少しずつ名前や思い出を書き加えていくと、家系図づくりそのものが心を整える時間になります。つらさが長く続く場合は、ペットロスやグリーフケアの情報も参考にしてください。

Q. 多頭飼いですが、血のつながりがない子も一緒の家系図にできますか?

できます。血縁がなくても、わが家に迎えた順に並べる「家族の系図」として一枚にまとめられます。先住の子、あとから来た子、いまは亡き子も含めて、それぞれの出会いの日を書き添えれば、その家庭ならではの一族の記録になります。

まとめ|家系図は、ペットへの愛情を未来へ手渡す記録

ペットの家系図は、血統書がある子は血統証明書を読み解いて、ない子は分かる範囲の血縁や家族のつながりを記録して、誰でも作れます。情報を集め、様式を決め、記号と線でつなぎ、思い出を書き添え、デジタルで保存する。この5つの手順で、世界に一つの記録が完成します。

そしてその家系図は、いまを生きる子の証であると同時に、旅立った子を偲ぶ祈りのかたちにもなります。ペットを家族として大切にしてきたあなたの想いを、ぜひ一枚の家系図にして、未来へ手渡してください。家系図づくりの基礎は家系図の書き方ガイド家系図カテゴリーでも詳しく解説しています。Death Tech Japanについては運営者情報もご覧ください。