家系図の書き方 完全ガイド|記号ルール・縦横の違い・戸籍の集め方から費用まで【2026年版】

「家系図を作ってみたいけれど、線や記号にルールはあるの?」「どこから書き始めればいい?」——いざ家系図を書こうとすると、多くの方がそこで手が止まります。この記事では、家系図の基本の記号・線のルールから、縦系図・横系図の違い、戸籍の集め方(最古は明治19年)、自分で作る方法、専門家に頼む場合の費用相場までを、はじめての方にもわかるように体系的に解説します。さらに、Death Tech Japanならではの視点として、デジタル時代の家系図の残し方・継承もご紹介します。
※本記事はDeath Tech Japan編集部(運営:CreativePocket株式会社)が、戸籍法など公的な一次情報を確認のうえ編集しています。戸籍制度の最新の取り扱いは法務省「戸籍」の情報もあわせてご確認ください。
家系図とは?まず「目的」と「範囲」を決める
家系図とは、先祖から自分、そして子孫へと続く血縁・婚姻の関係を線と記号で図にしたものです。書き始める前に決めておきたいのが「目的」と「範囲」の2つ。目的によって、載せるべき範囲も様式も変わります。
- 相続のため…相続人を確定したい → 直系と兄弟姉妹を中心に、戸籍で裏づけ
- 終活・記録のため…家族の歴史を残したい → 直系を深く、写真やエピソードも
- ルーツ調べのため…先祖をたどりたい → 戸籍をさかのぼり世代を広く
「どこまで載せるか(何親等・何世代まで)」を最初に決めておくと、情報収集も作図も迷いません。まずは自分を起点に、両親・祖父母から始めるのが基本です。
家系図の2つの種類|縦系図と横系図
家系図の様式は大きく縦系図と横系図の2つに分かれます。
- 縦系図:最も古い世代を上に置き、下へ世代を重ねる伝統的な様式。世代の流れが直感的でわかりやすく、現在もっとも一般的です。
- 横系図(家系譜):右から左へ年代順に並べる様式。兄弟姉妹や同世代を横一線にそろえやすく、巻物状の家系図に向きます。
迷ったら縦系図から始めるのがおすすめです。世代数が多く横に広がる場合は横系図が見やすくなります。
家系図の書き方|基本の記号・線のルール【一覧】
家系図に法律で定められた厳密な決まりはありませんが、読み手が誤解しないための慣用ルールがあります。まずは基本の4記号を押さえましょう。
| 関係 | 線・記号 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 夫婦(婚姻) | 横の二重線で結ぶ | 原則、男性を右・女性を左に置く流儀が多い |
| 事実婚・内縁 | 横の一本線で結ぶ | 法律婚と区別するため線を1本にする |
| 実子(親子) | 縦の一本線でつなぐ | 夫婦の中央から下ろす |
| 養子 | 縦の二重線でつなぐ | 実子との区別を明確にする |
| 兄弟姉妹 | 横線で枝分かれ | 原則、年長を右から左へ年齢順に |
| 再婚(前妻・後妻) | 配偶者ごとに線を分ける | 婚姻の順に並べ、子はそれぞれの線へ |
| 離婚 | 二重線に斜線を入れる | 関係が解消されたことを示す |
| 亡くなった方 | 氏名に「亡」を添える等 | 没年を併記すると記録性が高まる |
線が交差するとき(跨ぎ線)
世代や家系が複雑になると、線同士が交差することがあります。その場合は、交差点で一方の線を半円状に持ち上げる「跨ぎ線(またぎせん)」を使い、線がつながっていないことを示すと誤読を防げます。
家系図を作る5つのステップ
ここからは、実際に家系図を完成させるまでの手順を5ステップで解説します。
- 目的と範囲を決める…相続・終活・ルーツ調べなどの目的を定め、何親等・何世代まで載せるかを決めます。
- 情報を集める…戸籍謄本・除籍謄本、親族へのヒアリング、過去帳や地域の文献から、氏名・続柄・生没年月日を集めます。
- 下書きをつくる…自分(または基準となる人物)を中心に置き、世代を段でそろえて配置を試します。鉛筆やデジタルで自由に動かせる状態に。
- 記号ルールで清書する…前章の記号・線のルールに従って清書します。線の種類と向きを全体で統一するのがコツです。
- 保管・共有する…印刷して保管するほか、PDFやクラウドでデジタル保存し、家族と共有・継承します。
家系図づくりに必要な情報と集め方
正確な家系図の土台になるのが戸籍です。戸籍をたどることで、記憶や口伝だけでは届かない世代まで確実にさかのぼれます。
戸籍は「明治19年式戸籍」まで遡れる
一般に取得できる最も古い戸籍は明治19年式戸籍です。これにより、江戸時代後期〜幕末ごろに生まれた先祖、おおむね5〜6世代・150〜200年ほど前まで遡れるのが目安です(保存状況により異なります)。戸籍に関する制度の根拠は戸籍法(e-Gov法令検索)で確認できます。
戸籍の取り方と手数料
戸籍は本籍地の市区町村で取得できます。手数料は全国共通で、以下のとおりです。先祖をたどると複数通が必要になります。
| 種類 | 手数料(1通) | 用途 |
|---|---|---|
| 戸籍全部事項証明書(現在戸籍) | 450円 | 現在の戸籍を確認 |
| 除籍謄本 | 750円 | 全員が抜けた古い戸籍 |
| 改製原戸籍謄本 | 750円 | 法改正前の様式の戸籍 |
2024年3月開始「広域交付」で取得がラクに
2024年(令和6年)3月1日から戸籍の広域交付が始まりました。これにより、本籍地が遠方でも、お住まいや勤務先の最寄りの市区町村の窓口でまとめて請求できるようになり、家系図づくりの戸籍集めが大きく楽になりました(本人・配偶者・直系の親族による窓口請求が対象など条件あり)。詳しくは法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」をご覧ください。
戸籍以外の手がかり(過去帳・文献・ヒアリング)
戸籍で届かないさらに古い先祖は、菩提寺の過去帳、図書館や郷土資料館の地域史・文献、墓石の刻銘、そして親族へのヒアリングが手がかりになります。集めた情報は家族の記録として整理しておくと、家系図づくりがスムーズです。
自分で作る方法|手書き・Excel・アプリ・Webツール
家系図は手書きでもデジタルでも作れます。目的と「修正・共有のしやすさ」で選びましょう。
| 方法 | 長所 | 短所 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 手書き | 手軽・味わいがある | 修正・複製が大変 | 少人数・記念に残したい |
| Excel | 無料・修正が容易(セル結合/テキストボックス) | 体裁を整える手間 | PCが得意な人 |
| 家系図アプリ/ソフト | 記号・レイアウトが自動できれい | 有料の場合あり・操作を覚える | 大規模・きれいに作りたい |
| Webツール | インストール不要・共有しやすい | ネット環境が必要 | 家族と共同編集したい |
おすすめは「下書きはデジタル、清書は用途で選ぶ」。配置を何度も試せるデジタルで下書きし、保存用に印刷、共有用にPDF/クラウド、と使い分けると失敗がありません。
専門家に依頼する場合の費用相場
戸籍の収集・解読には手間がかかります。「時間がない」「古い戸籍が読めない」場合は、行政書士や家系図作成の専門業者に依頼する方法もあります。費用の目安は次のとおりです(内容・遡る世代数により変動します)。
| 方法 | 費用の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 自分で作成 | 数千円程度 | 戸籍の実費(450円/750円)+郵送費・用紙代 |
| 専門業者・行政書士に依頼(標準) | 約2.5万円〜 | 戸籍取得代行+家系図作成 |
| 本格調査プラン | 約11万円〜 | 江戸期までの調査・巻物仕立て等 |
※金額は2026年時点で公開されている各社プランからの目安です。正確な料金は各事業者にご確認ください。
【独自視点】デジタル時代の家系図 — 残し方と継承
せっかく作った家系図も、紙のままでは色あせ、いつか所在がわからなくなることがあります。Death Tech Japanがおすすめしたいのは、家系図を「デジタルでも残し、家族へ継承する」という発想です。
- デジタル家系図として保存・共有…PDFやクラウド上の家系図にしておけば、離れて暮らす家族ともリアルタイムで共有・追記できます。
- デジタル遺品・アカウント継承とセットで考える…写真・動画・SNSなど、故人が遺すデジタルの記録は年々増えています。家系図づくりは、デジタル遺品や記録の継承を見直すよい機会です。
- 終活・エンディングノートの一環として…家系図は「自分のルーツと、家族へ残したいこと」を整理する作業でもあります。エンディングノートや生前整理、終活とあわせて取り組むと、家族への想いがより形になります。
ルーツを知ることは、これまで生きてきた家族の歴史に触れ、自分の「これから」を見つめ直す時間にもなります。デステック(Death Tech)の全体像についてはDeath Tech Japanとはもあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 家系図は何世代前まで遡れますか?
A. 一般に取得できる最も古い戸籍は明治19年式戸籍です。これにより江戸時代後期〜幕末ごろに生まれた先祖、おおむね5〜6世代・150〜200年ほど前まで遡れるのが目安です。
Q. 戸籍を取る費用はいくらですか?
A. 戸籍全部事項証明書(現在戸籍)は1通450円、除籍謄本・改製原戸籍謄本は1通750円が全国共通の手数料です。先祖をたどると複数通が必要になります。
Q. 手書きとデジタルのどちらがよいですか?
A. 手軽さと味わいなら手書き、修正・共有・保管のしやすさならExcelや家系図アプリ・Webツールが向いています。下書きはデジタル、清書は用途で選ぶのがおすすめです。
Q. 養子や再婚はどう書きますか?
A. 実子は縦の一本線、養子は縦の二重線でつなぎます。再婚は前配偶者と後配偶者の線を書き分け、離婚は二重線に斜線を入れて表します。
Q. 自分で作れない場合は誰に頼めますか?
A. 戸籍の収集・解読を伴う本格的な家系図は、行政書士や家系図作成の専門業者に依頼できます。費用相場は内容により2.5万円〜15万円程度が目安です。
Q. 家系図をデジタルで家族と共有できますか?
A. はい。作図ソフトやクラウドサービスを使えばPDFやオンラインの家系図として保存・共有でき、デジタル遺品やアカウントの継承、終活の記録としても活用できます。
まとめ
家系図は、①目的と範囲を決め、②戸籍などで情報を集め、③下書きし、④記号ルールで清書し、⑤保管・共有する——この5ステップで、誰でも正しく作れます。婚姻は横の二重線、親子は縦の一本線、養子は縦の二重線という基本記号さえ押さえれば難しくありません。2024年の広域交付で戸籍集めも楽になりました。作った家系図は、ぜひデジタルでも残し、家族へ継承していきましょう。
家系図づくりは、終活や相続、家族の記録づくりとも深くつながります。あわせてエンディングノート・生前整理・相続相談の記事もご覧ください。ご相談やご感想はお問い合わせからお寄せいただけます。
