Follow
死を意識し始める領域 | 終活

終活は20代から!やることリストと無理なく始める方法

終活は20代から!やることリストと無理なく始める方法

「終活って、おじいちゃんおばあちゃんがやるものでしょ?」——そう思っていませんか。実は今、20代で終活を始める人が静かに増えています。理由はシンプルで、SNS・サブスク・推し活グッズ・ネット銀行など、私たちの「人生のデータ」は若いうちからどんどん積み上がっているから。もしものとき、その情報が誰にも分からないまま残されると、家族はかなり困ります。

この記事では、20代が「無理なく・お金をかけず・今日から」始められる終活のやることを、具体的なリストと手順に落とし込んで紹介します。重く考える必要はありません。終活は「死ぬ準備」というより「自分の人生を整理して、これからを軽やかに生きる準備」。読み終わるころには、まず何から手をつければいいかがはっきり見えているはずです。

目次

そもそも、なぜ20代で終活をするの?

そもそも、なぜ20代で終活をするの?|20代の終活やること

「若いのに縁起でもない」と感じるかもしれません。でも20代の終活には、年配の方の終活とは違う、現実的な理由があります。順番に見ていきましょう。

理由1:デジタル資産が一番多い世代だから

20代はSNSアカウント、サブスク、ネット銀行・証券、ゲーム、推し活のデジタルチケットやグッズなど、ネット上の「持ち物」が他のどの世代より多い世代です。これらはスマホのロックを解除できないと、家族には存在すら分かりません。月額課金が止められず引き落とされ続ける、SNSアカウントが放置されて乗っ取られる——そんなトラブルは20代こそ起こりやすいのです。

理由2:「もしも」は年齢に関係なく起こるから

事故や急な病気は、年齢を選んでくれません。これは脅しではなく、ただの確率の話です。もしものとき、自分の意思や連絡してほしい人、大切なデータの場所が分かるようにしておくだけで、残された家族の負担は大きく変わります。終活は「自分のため」であり「家族への思いやり」でもあります。

理由3:自分の人生を見つめ直すきっかけになるから

終活で「何を大切にしたいか」「どんな人生を送りたいか」を言葉にすると、お金の使い方や時間の使い方が整理されます。20代でこれをやっておくと、キャリアや人間関係の選択にも軸ができます。終活は後ろ向きな作業ではなく、これからの30年・40年を設計する前向きな作業なのです。

「終活そのものをもっと知りたい」という人は、終活の基礎をまとめたカテゴリーもあわせてチェックしてみてください。

20代の終活でやることリスト【6つ】

ここからが本題です。20代がやるべき終活を6つに分けて紹介します。全部を一気にやる必要はありません。気になったものから1つずつでOKです。

  • 1. エンディングノートを書く(土台になる作業)
  • 2. デジタル終活:SNS・サブスク・推し活を整理する
  • 3. お金・保険を把握する
  • 4. 家族と話す(人生会議)
  • 5. 不要なモノを整理する(生前整理)
  • 6. もしものときの連絡先をまとめる

1. エンディングノートを書く

エンディングノートは、20代の終活の「土台」です。自分の基本情報、もしものときの希望、大切な人への思い、デジタル資産の情報などを1冊にまとめておくノートのこと。遺言書のような法的な効力はありませんが、その分、自由に・気軽に書けるのが魅力です。

20代がまず書いておきたいのは、次のような項目です。

  • 名前・生年月日・緊急連絡先などの基本情報
  • スマホやPCのロック解除方法(書き方は後述)
  • 加入している保険・銀行口座・サブスク
  • もしものときに連絡してほしい人
  • SNSアカウントを「削除してほしい/残してほしい」の希望
  • 大切な人へのメッセージ

市販のノートでも、スマホのメモアプリでもかまいません。「完璧に全部埋める」必要はなく、書ける欄から埋めていくのがコツです。具体的な書き方や項目はエンディングノートの書き方・項目の記事で詳しく解説しているので、ノートを前に手が止まったらのぞいてみてください。

2. デジタル終活:SNS・サブスク・推し活を整理する

20代の終活で一番大事なのが、このデジタル終活です。スマホ・PC・ネット上に残る情報やアカウントを「デジタル遺品」と呼びます。これを整理しておかないと、家族はあなたのスマホを開けず、お金が引き落とされ続けたり、アカウントが放置されたりします。具体的に何を整理すればいいか、3つに分けて見ていきます。

SNS:アカウントを「どうしてほしいか」決めておく

X(旧Twitter)・Instagram・TikTok・LINEなど、使っているSNSをリスト化します。そのうえで、それぞれ「削除してほしい」「追悼アカウントとして残してほしい」「そのままでいい」のどれかを決めておきましょう。InstagramやFacebookには、本人の死後にアカウントを「追悼アカウント」化したり削除したりできる機能があります。自分が使っているサービスにこうした機能があるか、一度確認しておくと安心です。

サブスク:止め忘れると引き落とされ続ける

動画配信、音楽、電子書籍、アプリの課金、クラウドストレージ——20代は気づかないうちにサブスクが増えがちです。これらは契約者が亡くなっても自動では止まりません。家族が存在を知らなければ、解約手続きすらできず、口座から引き落とされ続けます。今契約しているサブスクを「サービス名・月額・解約方法」のセットで一覧にしておきましょう。これは終活だけでなく、今の固定費の見直しにもそのまま役立ちます。

推し活:デジタルチケット・グッズ・課金の行き先を考える

推し活をしている人は、デジタルファンクラブ、電子チケット、ソシャゲのアカウント、有料コンテンツ、思い出の写真・動画なども立派なデジタル資産です。「このアカウントは消してほしい」「写真フォルダのこの部分は残してほしい」など、自分なりの希望をエンディングノートに一言添えておくだけで十分。大切にしてきたものを、自分の意思で扱ってもらえるようにしておきましょう。

デジタル終活の進め方をステップごとに知りたい場合は、デジタル終活のやり方をまとめた記事が参考になります。スマホ・パスワード・アカウントの整理手順を順を追って解説しています。

3. お金・保険を把握する

「自分が今いくら持っていて、どこに口座があるか」を把握するのも終活の一つです。20代だと意外とバラバラになりがちな、次のようなものを一覧にしてみましょう。

  • 銀行口座(ネット銀行を含む)
  • 証券口座・つみたてNISA・暗号資産
  • 加入している保険(学資保険・医療保険など、親が契約しているものも)
  • クレジットカード・電子マネー・ポイント残高
  • 奨学金やローンなどの借入

特にネット銀行やネット証券は、紙の通帳がないため家族が気づきにくい資産です。「どこに何があるか」だけでもメモしておくと、もしものときに家族が探し回らずに済みます。同時に、自分のお金の全体像が見えるので、貯金や投資のモチベーションにもつながります。

4. 家族と話す(人生会議)

もしものとき、自分がどんな医療やケアを望むか、大切な人に伝えておく——これを厚生労働省は「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」という愛称で呼び、普及を進めています。もしものときに自らが望む医療やケアについて前もって考え、家族などと繰り返し話し合って共有する取り組みのことです(参考:厚生労働省「『人生会議』してみませんか」)。

「20代でそこまで?」と思うかもしれませんが、いきなり重い話をする必要はありません。「もしものときどうしてほしいか、ちょっと考えてみたんだ」と家族にLINEで送るだけでもスタートです。考えが変わったら何度でも話し合って大丈夫。エンディングノートに書いた内容を家族と共有するのも、立派な人生会議です。

なお、エンディングノートと人生会議(ACP)は似ているようで役割が違います。違いが気になる人はACPとエンディングノートの違いを解説した記事もどうぞ。

5. 不要なモノを整理する(生前整理)

生前整理というと大がかりに聞こえますが、20代なら要するに「断捨離」です。着ていない服、使っていないガジェット、見返さない書類などを手放すだけ。部屋がスッキリするうえに、もしものとき家族が片付けに困らずに済みます。

ポイントは、人に見られたくないものを自分で把握しておくこと。日記、特定のデータ、思い出の品などは「これは見ずに処分してほしい」とエンディングノートに書いておけば、自分のプライバシーを守れます。一度に全部やろうとせず、引き出し1つ・フォルダ1つから始めるのがおすすめです。詳しいやり方は生前整理のカテゴリーにまとめています。

6. もしものときの連絡先をまとめる

もしものとき、家族はあなたの友人・恋人・職場に連絡したくても、連絡先が分かりません。スマホが開けなければなおさらです。「この人には必ず連絡してほしい」という相手を、名前・関係・連絡先のセットでリストにしておきましょう。逆に「ここには連絡しないでほしい」も書いておけると、より自分の意思が反映されます。一人暮らしの人ほど、このリストは大切です。

20代の終活の始め方【4ステップ】

1エンディングノートを1冊用意する市販のノート、無料テンプレート、スマホのメモアプリなど、迷わず書き始められる場所を1…2スマホのロック解除方法を安全に残すパスワードをそのまま書かず、パスワード管理アプリのマスターパスワードの保管場所など、…3サブスク・SNSを一覧にする契約中のサブスクは「サービス名・月額・解約方法」、SNSは「サービス名・アカウント名…4信頼できる1人に共有するノートの存在と保管場所を、親・きょうだい・パートナーなど信頼できる1人に伝えます。存…
図:20代の終活の始め方

「やることは分かったけど、結局どこから?」という人のために、最短で始められる手順を4ステップにまとめました。この通りに進めれば、今日中に最初の一歩が踏み出せます。

ステップ1:エンディングノートを1冊用意する

まずは書く場所を決めます。市販のエンディングノート、無料のテンプレート、スマホのメモアプリ、どれでもOK。大切なのは「迷わず書き始められる場所を1つ決める」ことです。完璧を目指さず、まずは1冊用意するところから。

ステップ2:スマホのロック解除方法を安全に残す

デジタル終活の鍵は、スマホのロック解除です。ただしパスワードをノートにそのまま書くのは危険。おすすめは「解除方法のヒント」や「パスワード管理アプリのマスターパスワードの保管場所」を残す方法です。たとえば「パスワードはすべて◯◯アプリに保存。マスターパスワードは実家の△△に封筒で保管」のように、たどり着ける道筋だけを記しておきます。これなら盗み見られても安全です。

ステップ3:サブスク・SNSを一覧にする

次に、契約中のサブスクと使っているSNSを書き出します。サブスクは「サービス名・月額・解約方法」、SNSは「サービス名・アカウント名・希望(削除/残す)」のセットで。スマホの「サブスクリプション管理」画面やクレジットカードの明細を見れば、忘れていた課金も発見できます。固定費の節約にもなって一石二鳥です。

ステップ4:1人に共有する

最後に、ノートの存在と保管場所を信頼できる人1人に伝えます。親でも、きょうだいでも、パートナーでもかまいません。どんなに丁寧に書いても、その存在を誰も知らなければ意味がありません。「もしものとき、ここにノートがあるからね」——この一言が、終活を「自己満足」から「家族への備え」に変えます。

若い世代ならではの終活のメリット

20代で終活をするのは「早すぎる」どころか、若いからこそのメリットがたくさんあります。代表的なものを挙げます。

  • デジタルに強いから、整理がラク:アプリやクラウドを使い慣れている20代は、デジタル終活を直感的に進められます。年配の世代より圧倒的にスムーズです。
  • 時間をかけて少しずつ更新できる:20代から始めれば、人生の変化に合わせて何度も書き直せます。終活は一度で完成させるものではなく、育てていくものです。
  • お金とライフプランの軸ができる:資産やサブスクを把握する過程で、無駄が見え、貯金や投資のモチベーションが上がります。
  • 家族とのコミュニケーションが深まる:人生会議をきっかけに、普段は話しにくい価値観を家族と共有できます。
  • 「今」を大切にできるようになる:人生の終わりを意識すると、逆に今やりたいことが明確になります。

無理なく終活を続けるコツ

終活は一度やって終わりではなく、ゆるく続けるのが理想です。20代が挫折せずに続けるためのコツを紹介します。

「完璧」を目指さない

全項目を埋めようとすると、ハードルが上がって続きません。「今日はサブスクだけ」「来週はSNSだけ」と、1回1テーマでOK。空欄があっても気にしないことが、長く続ける一番のコツです。

更新するタイミングを決めておく

情報は時間とともに変わります。スマホの機種変更のとき、引っ越しのとき、年に1回の誕生日など、「このタイミングで見直す」と決めておくと、内容が古くならずに済みます。特に機種変更はデジタル終活を見直す絶好のタイミングです。

「楽しい部分」から手をつける

大切な人へのメッセージ、好きな音楽のプレイリスト、推しへの思い——終活には自分と向き合う楽しい側面もあります。気が重い項目から無理に始めず、書いていて前向きになれる部分からどうぞ。終活を「やらされるもの」ではなく「自分のための時間」にすると、自然と続きます。

まとめ:20代の終活は「未来への投資」

20代の終活は、死の準備ではなく「自分の人生を整理して、これからを軽やかに生きるための準備」です。やることは、エンディングノート・デジタル終活・お金の把握・人生会議・生前整理・連絡先の整理の6つ。全部を一気にやる必要はなく、エンディングノートを1冊用意して、スマホのサブスクを1つ見直すところからで十分です。

特に20代は、デジタル資産が多くデジタルに強い世代。だからこそ終活の効果が大きく、進め方もスムーズです。今日できる一歩を、ぜひ一つだけ踏み出してみてください。運営会社や私たちの想いについてはAboutページもご覧いただけます。