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死後の実務と継承 | 死後手続き

死亡後の手続きチェックリスト|時期別・印刷して使える一覧

死亡後の手続きチェックリスト|時期別・印刷して使える一覧

大切なご家族を亡くされた直後は、深い悲しみの中で多くの手続きに追われます。死亡後の手続きは「いつまでに・どこで・何を」が項目ごとにバラバラで、しかも数十種類に及ぶため、一覧で見ても何から手をつければよいか分かりづらいものです。そこで本記事では、印刷してそのまま使える「死亡後の手続きチェックリスト」を時期別にまとめました。チェックボックス(□)・期限・窓口をひとつの表で確認でき、ご家族で分担しながら漏れなく進められます。

「死亡後にやることの全体像」を文章で詳しく知りたい方は、死後の手続きカテゴリの記事もあわせてご覧ください。本記事はあくまで「手元で進捗を管理するチェックリスト」を主軸にしています。

TOC

このチェックリストの使い方

このチェックリストの使い方|死亡後の手続き一覧

死亡後の手続きには、葬儀の前にすぐ必要なものから、数か月先が期限のものまで幅があります。本記事のチェックリストは「いつまでに行うか」の時期で5つに区分しています。次の手順で活用してください。

  1. ページを印刷する(ブラウザの印刷機能でA4数枚に収まります)。手書きでチェックを入れていくと、家族間で進捗を共有しやすくなります。
  2. 「直後にやること」から順番に進める。葬儀社が代行してくれる項目(火葬許可など)も多いため、まず葬儀社に確認しましょう。
  3. 期限のある項目を先にカレンダーへ転記する。相続放棄(3か月)や相続税申告(10か月)など、過ぎると不利益が生じるものを優先します。
  4. 窓口へ行く前に必要書類を確認する。多くの手続きで「死亡を確認できる書類」と「届出人の本人確認書類」が必要です。二度手間を避けるため、事前に各窓口へ電話で確認すると安心です。
  5. 該当しない項目はチェックを外す。世帯や加入していた保険・年金の種類によって、必要な手続きは人それぞれ異なります。

なお、本記事に記載した期限・窓口は一般的な制度に基づくものです。自治体や加入先によって運用が異なる場合があるため、最終的にはお住まいの市区町村役場や年金事務所、加入先の健康保険組合にご確認ください。

死亡後の手続きの進め方(基本の流れ)

1死亡診断書を受け取りコピーを用意する病院・医師から死亡診断書(死体検案書)を受け取り、死亡届として提出する前に10部程度…2死亡届と火葬許可申請を提出する死亡を知った日から7日以内に市区町村役場へ死亡届を提出し、同時に火葬許可申請を行って…3葬儀・火葬を行う火葬許可証を火葬場に提出して火葬を行い、証印が押された埋葬許可証を納骨用に保管する。4役所・年金・保険の手続きを進める世帯主変更届、健康保険・介護保険の資格喪失、年金の受給停止などを14日以内を目安に行…5相続関連の手続きを期限内に進める相続放棄(3か月)、準確定申告(4か月)、相続税申告(10か月)など期限のある手続き…
図:死亡後の手続きの進め方

個別の項目に入る前に、全体の進め方を5ステップで押さえておきましょう。この流れを頭に入れておくと、チェックリストの各項目がどの段階のものか理解しやすくなります。

  1. 死亡診断書を受け取り、コピーを複数用意する。病院や医師から受け取る死亡診断書(死体検案書)は、死亡届と一体の用紙です。原本は死亡届として役所へ提出するため、提出前に必ず10部程度のコピーを取っておきます。生命保険の請求や各種解約で原本コピーを求められるため、後から再発行するより手間が省けます。
  2. 死亡届と火葬許可申請を提出する。死亡を知った日から7日以内に、市区町村役場へ死亡届を提出します。同時に火葬許可申請を行い、火葬許可証の交付を受けます(多くの自治体で葬儀社が代行します)。
  3. 葬儀・火葬を行う。火葬許可証を火葬場に提出し、火葬後に証印が押されると埋葬許可証として納骨に使えます。大切に保管してください。
  4. 役所・年金・保険の手続きを14日以内を目安に進める。世帯主変更届、健康保険・介護保険の資格喪失、年金の受給停止などを行います。
  5. 相続に関する手続きを期限内に進める。相続放棄(3か月)、準確定申告(4か月)、相続税申告(10か月)など、期限が決まったものを計画的に進めます。

時期別・死亡後の手続きチェックリスト

ここからが本記事の中心となるチェックリストです。各項目にチェックボックス(□)・期限・窓口を記載しています。印刷して、終わったものから□にチェックを入れてご利用ください。

① 死亡直後〜葬儀まで(すぐにやること)

チェック手続き項目期限の目安窓口・提出先
死亡診断書(死体検案書)の受け取り死亡当日病院・医師
死亡診断書のコピーを10部程度確保死亡届提出前自宅・コンビニ等
葬儀社の手配・葬儀内容の決定死亡当日〜翌日葬儀社
近親者・関係者への連絡死亡当日〜
死亡届の提出死亡を知った日から7日以内市区町村役場(死亡地・本籍地・届出人の住所地のいずれか)
火葬許可申請・火葬許可証の受け取り死亡届と同時市区町村役場
葬儀・火葬の実施、埋葬許可証の保管火葬後すぐ火葬場

火葬許可証の申請は、実務上は葬儀社が代行してくれるケースがほとんどです。まずは葬儀社に「どこまで代行してもらえるか」を確認すると、ご家族の負担が大きく減ります。

② 7日以内にやること

チェック手続き項目期限窓口・提出先
死亡届の提出(①と同じ・未提出なら最優先)死亡を知った日から7日以内市区町村役場
厚生年金の受給停止(受給者死亡届)死亡日から10日以内年金事務所・年金相談センター

厚生年金を受給していた方が亡くなった場合は、国民年金(14日以内)より期限が短い10日以内が目安です。ただし、日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合は、受給停止の届出が原則不要となることがあります。未支給年金の請求は別途必要になるため、年金事務所で確認しましょう。

③ 14日以内にやること

チェック手続き項目期限窓口・提出先
世帯主変更届(故人が世帯主だった場合)死亡日から14日以内市区町村役場(住民課等)
国民健康保険の資格喪失届・保険証の返却死亡日から14日以内市区町村役場(国保担当)
後期高齢者医療保険の資格喪失・保険証の返却死亡日から14日以内市区町村役場
介護保険の資格喪失届・被保険者証の返却死亡日から14日以内市区町村役場(介護保険担当)
国民年金の受給停止(受給者死亡届)死亡日から14日以内年金事務所・市区町村役場

故人が会社員・公務員で勤務先の健康保険(協会けんぽ・組合健保)に加入していた場合は、資格喪失手続きは原則として勤務先が行います。遺族側で行うのは、扶養に入っていた家族の保険切り替えなどです。加入していた保険の種類によって窓口が変わる点に注意してください。

④ なるべく早めにやること(明確な法定期限はないが先送り厳禁)

チェック手続き項目目安時期窓口・提出先
銀行口座の連絡(凍結・相続手続き)早めに各金融機関
公共料金(電気・ガス・水道)の名義変更・解約早めに各事業者
携帯電話・インターネット回線の解約早めに各通信事業者
クレジットカードの解約早めにカード会社
運転免許証・パスポートの返納早めに警察署・パスポートセンター
生命保険金の請求早めに(時効3年が一般的)各保険会社
遺言書の有無の確認・相続人の確定早めに

銀行口座は、金融機関が名義人の死亡を知った時点で凍結され、原則として相続手続きが完了するまで引き出せなくなります。当面の生活費が必要な場合は「預貯金の払戻し制度」を利用できることがあるため、各金融機関に相談してください。相続全般について不安があれば、相続相談カテゴリの記事も参考になります。

⑤ 期限が決まっている相続関連の手続き

チェック手続き項目期限窓口・提出先
相続放棄・限定承認の申述自己のために相続の開始を知った時から3か月以内家庭裁判所
所得税の準確定申告相続の開始を知った日の翌日から4か月以内税務署
相続税の申告・納付死亡を知った日の翌日から10か月以内税務署
相続登記(不動産の名義変更)相続の取得を知った日から3年以内(義務化)法務局
葬祭費・埋葬料の申請葬儀の翌日/死亡の翌日から2年市区町村役場・健康保険組合

とくに相続放棄(3か月)は注意が必要です。故人に借金があった場合など、相続したくない場合は3か月以内に家庭裁判所へ申述しなければ、原則として単純承認(借金も含めて相続)したとみなされます。判断に迷う場合は、期限内に専門家へ相談してください。

「もらえるお金」のチェックリスト

死亡後の手続きには「やらなければならないこと」だけでなく、申請すれば受け取れるお金もあります。申請しなければもらえず、時効もあるため、忘れずにチェックしましょう。受給できるかは加入状況や家族構成によって異なります。

チェック給付の種類主な対象時効の目安窓口
葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療)国保等の加入者の葬儀を行った人葬儀の翌日から2年市区町村役場
埋葬料・埋葬費(健康保険)協会けんぽ・組合健保の加入者の遺族等死亡(埋葬)の翌日から2年健康保険組合・協会けんぽ
高額療養費の払い戻し医療費が自己負担限度額を超えた場合診療月の翌月初日から2年各保険者
未支給年金故人と生計を同じくしていた遺族原則5年年金事務所
遺族年金(遺族基礎年金・遺族厚生年金)要件を満たす配偶者・子等原則5年年金事務所・市区町村役場
死亡一時金(国民年金)第1号被保険者を一定期間納付した人の遺族死亡日の翌日から2年年金事務所・市区町村役場
寡婦年金(国民年金)要件を満たす妻(60〜65歳)年金事務所・市区町村役場

遺族年金や未支給年金は時効が原則5年と比較的長いものの、葬祭費・埋葬料・高額療養費・死亡一時金は時効2年と短めです。「あとでまとめてやろう」と先送りすると申請できなくなる恐れがあるため、健康保険・年金関連の手続きと一緒に進めるのがおすすめです。

つまずきやすいポイント

つまずきやすいポイント|死亡後の手続き一覧

チェックリストを使って進める中で、多くの方が同じところでつまずきます。あらかじめ知っておくと、二度手間や申請漏れを防げます。

  • 死亡診断書のコピーを取り忘れる:原本を死亡届として提出してしまうと手元に残りません。提出前に必ずコピーを複数用意しましょう。
  • 「自分に必要な手続き」が分からない:加入していた保険(国保か社保か)、世帯主かどうか、年金の種類によって必要な項目が変わります。市区町村の「お悔やみ窓口」を設けている自治体では、必要手続きをまとめて案内してもらえることがあります。
  • 銀行口座の凍結で生活費が引き出せない:凍結後は預貯金の払戻し制度の利用を検討します。あわてて死亡前に大きな出金をすると、後の相続トラブルにつながることもあるため注意が必要です。
  • 相続放棄の3か月を見落とす:借金の有無が分からないうちに3か月が過ぎてしまうケースがあります。財産・負債の調査が間に合わない場合は、家庭裁判所へ期間の伸長を申し立てる方法もあります。
  • 「もらえるお金」の申請を忘れる:自動では支給されません。葬祭費・埋葬料・高額療養費は時効2年です。
  • 戸籍集めに時間がかかる:相続手続きでは「故人の出生から死亡までの連続した戸籍」が必要です。本籍を転々としている場合は取得に時間を要するため、早めに着手しましょう。戸籍の集め方は先祖(戸籍)の調べ方の記事も参考になります。

こうした手続きの存在や故人の情報を生前に整理しておくと、残された家族の負担は大きく軽減されます。エンディングノートの書き方の記事では、口座・保険・年金などをまとめておく方法を解説しています。

専門家に頼むべきケース

多くの手続きはご家族だけで進められますが、次のようなケースでは早めに専門家へ相談することで、時間の節約とトラブル回避につながります。

  • 相続財産が多い・相続税が発生しそう:相続税の申告期限は10か月以内です。財産評価や特例の適用は複雑なため、税理士への相談が安心です。
  • 不動産の相続登記が必要:相続登記は義務化されており、書類も多くなります。司法書士に依頼するとスムーズです。
  • 相続人どうしで意見が対立している:遺産分割協議がまとまらない場合は、弁護士が代理人として交渉や調停に対応します。
  • 借金があり相続放棄を検討している:3か月の期限内に、財産・負債の調査と家庭裁判所への申述が必要です。判断に迷う場合は弁護士・司法書士へ。
  • 仕事や育児で手続きの時間が取れない:役所・銀行回りなどの事務を行政書士などが代行するサービスもあります。

「どの専門家に頼めばよいか分からない」という場合は、相続相談カテゴリで各専門家の役割や相談の進め方を確認してください。Death Tech Japanの運営者についてもあわせてご覧いただけます。

よくある質問(FAQ)

死亡後の手続きは全部でいくつありますか?

一般的に必要となる手続きは数十種類に及びますが、すべての人に全項目が必要なわけではありません。加入していた保険・年金、世帯主かどうか、相続財産の状況によって必要な手続きは変わります。本記事のチェックリストで「自分に該当する項目」だけを選んで進めるのが効率的です。

死亡届はいつまでに、どこへ出せばよいですか?

死亡の事実を知った日から7日以内に、①死亡地、②本籍地、③届出人の住所地のいずれかの市区町村役場へ提出します。提出と同時に火葬許可申請を行うのが基本で、実務上は葬儀社が代行することが多いです。

手続きの期限を過ぎてしまったらどうなりますか?

項目によって影響が異なります。相続放棄(3か月)を過ぎると原則として単純承認とみなされ、相続税申告(10か月)の遅れは加算税・延滞税の対象になります。葬祭費など給付金の多くは時効2年で申請できなくなります。期限のある手続きはカレンダーに転記し、早めの対応を心がけてください。

死亡診断書のコピーは何枚必要ですか?

一般的に10部程度あると安心です。生命保険の請求、銀行口座や公共料金の手続き、携帯電話の解約など、多くの場面でコピーの提出を求められます。原本は死亡届として役所に提出するため、提出前に必ずコピーを取っておきましょう。

亡くなった人の銀行口座はすぐ使えなくなりますか?

金融機関が名義人の死亡を把握した時点で口座は凍結され、原則として相続手続きが完了するまで引き出しできなくなります。当面の生活費や葬儀費用が必要な場合は、一定額まで引き出せる「預貯金の払戻し制度」を利用できることがあるため、各金融機関に相談してください。

手続きを自分で全部やるのは難しいですか?

役所・年金・保険の基本的な手続きは、チェックリストに沿って進めれば多くの方がご自身で対応できます。一方で、相続税が発生しそうな場合、不動産の名義変更、相続人間の対立、相続放棄の検討などは、税理士・司法書士・弁護士といった専門家に相談すると安心です。