【ニュース】墓じまいの先へ「家系継承」の無料オンライン相談を開始 永久が家族の歴史を継ぐ新サービス

株式会社永久(とこしえ)が2026年10月8日、「家系継承」の個人向け無料オンライン相談を開始したと発表しました。家族の歴史や想い、価値観を次の世代へ託す営みを支援するもので、供養や相続、家系図作成とは別のものと位置づけています。相談はZoomで行い、相談受付は10月1日から始まっています。本記事は同社のプレスリリースをもとに、Death Tech Japan編集部が独自の視点で読み解きます。
リリースの要点

- 発表元は株式会社永久(新潟県長岡市、代表取締役:大井葉月、設立2025年6月)。発表日は2026年10月8日。
- 「家系継承」の個人向け無料オンライン相談を2026年10月1日から受付開始。ZoomでWeb相談を行い、相談時間は30〜60分。
- 同社は家系継承を、家族で「何を受け継ぎ、何を次の世代へ託すのか」を考える営みと定義し、供養・相続・名字の継承・家系図作成とは別のものと説明している。
- 提供物は、家族の歴史や想いを記す「家系継承書」、家系図・家系譜、継承を証す継承印「祖霊印」など。
- プランは祖霊印を中心とした3グレードで、価格は120万円〜385万円(税抜)。受注生産を基本とし、正式な受注開始に向けて準備中とされる。
- 同時に、寺院・冠婚葬祭業者・石材店・士業など法人への提案や連携先の開拓も進めるとしている。
客観的に見ると
市場・業界の文脈
お墓の承継を前提としない考え方は、近年の調査で繰り返し確認されています。終活協議会の2026年の調査では、「自分の代でお墓を終わらせてもよい」に共感する人が61.1%にのぼりました。墓じまいが広がる一方で、墓という形がなくなった後に、家族のつながりや記憶をどう残すかという問いが生まれます。今回の「家系継承」は、その問いに対して、墓や遺骨とは別の形で継承を形に残そうとする提案と位置づけられます。
家族の記録を残すサービスとしては、家系図の作成や、思い出を保管するデジタルサービスがすでにあります。家系継承は、系図の作成にとどまらず、価値観や想いを文章として残し、継承印という象徴的な品を伴う点に特徴があります。既存の家系図作成や供養とどう違うのかを、提供側が明確に線引きしようとしている点は、新しいカテゴリを立ち上げる際の典型的な動きといえます。
読み方の留意点
この発表を受け取る際には、いくつかの前提を押さえておく必要があります。第一に、サービスはまだ立ち上げの段階にあり、リリースでも「正式な受注開始に向けて準備中」とされています。今回の発表の中心は、無料オンライン相談の開始という入り口の案内です。第二に、提供物の価格は120万円〜385万円(税抜)で、受注生産を基本とする高価格帯の商品です。誰もが気軽に利用する性質のものではなく、対象は限られると考えられます。
第三に、「家系継承」は同社が提示する概念であり、確立された一般的な用語ではありません。供養や相続と別のものという説明も、同社の定義に基づくものです。読者としては、新しい概念の提案として受け取り、既存の家系図作成や手元供養などと何がどう違うのかを、相談の場で具体的に確認する姿勢が求められます。
複数の立場
家族の歴史や価値観を言葉にして残すこと自体には、意義を見出す人がいるでしょう。墓じまいで形あるよりどころを手放した後、家族のつながりを別の形で確認したいという需要は、実際に存在すると考えられます。一方で、同様のことは、家族で話す時間を持つ、自分で記録を書き残す、既存の家系図サービスを使うといった方法でも、より低い費用で行える部分があります。高価格帯の商品に何が含まれ、何が付加価値なのかを見極めることが、利用を検討する際の論点になります。
Death Tech Japanの視点

どの領域の動きか
これは、墓じまいの「その先」をめぐる領域の動きです。墓という継承の器が減っていくなかで、何を家族のつながりのよりどころにするかという問いが残ります。家系継承は、その空白に対して、記録と象徴という形で応えようとする試みです。供養の対象が物理的な墓から、記憶や価値観といった無形のものへ移りうることを示す一例と見ることができます。
なぜ重要か
墓じまいが進むと、家族が集まって故人を思い出す物理的な場が失われます。その代わりになるものを、各家庭が自分で見つける必要が出てきます。家系継承のようなサービスが登場したこと自体が、墓に代わるよりどころへの関心が生まれていることを示しています。重要なのは、その役割を高価な商品に求めるのか、家族の対話や手軽な記録で担うのか、選択肢が複数あると認識することです。
生活者にとっての意味
読者にとっての現実的な受け止め方としては、まず「家族の記録や価値観を残す」という目的と、「特定の商品を購入する」という手段を分けて考えることが挙げられます。目的に関心があるなら、無料相談で具体的な内容を聞いたうえで、自分で書き残す方法や既存のサービスと費用対効果を比べるとよいでしょう。新しい概念の提案に触れたときほど、何が本当に必要かを自分の言葉で確認することが大切です。
今後の展望
墓じまい後のよりどころを提供するサービスは、今後も形を変えて登場すると考えられます。高価格帯の象徴的な商品から、手軽に記録を残せるデジタルの仕組みまで、価格帯や方法の幅は広がっていくでしょう。利用者の側には、提案される概念をそのまま受け取るのではなく、目的に照らして手段を選ぶ目が求められます。この分野では、何を売るかより、家族が本当に必要とするものに応えられるかが問われていきます。
まとめ
永久の「家系継承」無料オンライン相談は、墓じまいの先にある、家族のつながりをどう残すかという問いに応えようとする新しい提案です。ただしサービスは立ち上げ段階で、提供物は120万円からの高価格帯であり、「家系継承」自体が同社の定義による概念です。関心がある場合は、目的と手段を分けて考え、無料相談で具体的な内容を確認したうえで、自分で残す方法や既存サービスと比べることが、落ち着いた判断につながります。
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出典:PR TIMES・株式会社永久/元のプレスリリースを見る。本記事は当該リリースを参照し、Death Tech Japan編集部(運営:CreativePocket株式会社)が独自の視点で構成しました。
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